東京映画帝国

”全映画は3つの部分に分かれる” 基本的にネタバレなし、映画館鑑賞作のみの感想[評価/批評/あらすじ]。適度な長さとわかりやすい言葉でのレビューとなることを心がけてます。(☆は最大5。3以上で傑作)

ドラマ

映画「サヨナラの代わりに」感想 <主演、ヒラリー・スワンク!>

いわゆる難病モノとしては今年「きっと星のせいじゃない」「博士と彼女のセオリー」「アリスのままで」に続いて4作目だけど、それらと並べても良いくらいの映画でした。("出尽くした"と言われるジャンルでのそれぞれのアプローチの違いを見比べると面白い) …

映画「岸辺の旅」感想

評判よかったので鑑賞。 国内ロケでありながら品位のある映像、小松政夫さんをベッドに運んだシーンはじめセンスの良さ、細部の繊細さはわかるけど、どうしても中途半端なヒューマンドラマ、中途半端な奇譚話にしか思えず。 どこ行っても〇〇だらけ、あなた…

映画「バクマン。」感想

<週刊少年漫画誌の凄さと恐ろしさ> 原作未読、ただいわゆる黄金期には毎週ジャンプを読んでいた人です。 期待せずに観に行ったら小中学生から大人まで観る漫画原作映画というエクスキューズはありながら良かった。友情努力勝利を具現化した青春モノ映画と…

映画「ピエロがお前を嘲笑う」感想

"大胆にやれば、周りはひれ伏す" 惹かれない訳がない、ポスターと邦題のセンスに惹かれて鑑賞。ただ宣伝文句で「マインドファック」とか銘打ってハードルを上げたのは悪手だった。 「ギーク野郎のハッキングによる成りあがり」がメインでありながら、「人間…

映画「心が叫びたがってるんだ」感想

"言葉は人を傷つける、口に出したらもう戻らない" と聞いて「うっ!」とならない人はいないはず。「言葉と青春」という着想が新しかった。 「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」のスタッフ最新作と聞いて、あれは良い部分もあるけど「やり過ぎ」な部…

映画「ヴィンセントが教えてくれたこと」感想

<不良ジジイと少年の、予想を裏切らないハートフルコメディ> と聞いて「好物!ベタでも構わない!」となる人向け。 TLでの評判が高かったから観に行った。ジジイと少年のキャスティングとか、この「ジャンル」として必要な要件は色々満たしていて、良いとこ…

映画「日本のいちばん長い日(2015)」感想

<明治維新以来二度目の「奇跡のソフトランディング(無血開城)」はいかになされたか?> 東京大空襲、鈴木貫太郎内閣、原爆投下、聖断を受けて皆が息も絶え絶えで降伏と思いきや、必ずしもそんなことはなく、教科書にして数行の期間に超ギリギリ、爆発寸前のせ…

映画「共犯」感想

“動機がわからないのは、理解者がいなかった証拠だ" 「ミステリアスな美少女」の自死と、それを偶然発見した男子高校生たちが少女の死の真相を探る、どっかで聞いたようなダークな青春サスペンスだけど、冒頭からカマしてくる撮影・色彩の美しさ、音響のキレ…

映画「ピッチパーフェクト」感想

<エンタメの国の青春部活ムービーが面白くないわけがない> アカペラ映画という事である程度のダサさを覚悟していたけどそんな事はなく、きちんと「マッシュアップ」とか現代的な要素がmixされていて、(デフォルメはあるだろうけど)アカペラ大会もテレビ番組…

映画「予告犯」感想 <ただのネット炎上モノではない>

漫画原作というエクスキューズはあるけど、意外にもタイトな感じで予告のネット炎上がどうのというのを超えた「現在進行形の社会問題」や「無償の友情」というテーマがあって面白かった。まさか鑑賞後シンブンシを被った四人組がこんなに愛おしく見えるよう…

映画「国際市場で逢いましょう」感想

「たしかに発展はしたけれど、今おれ達はじーさんたちの世代のツケを払わされて酷い目にあってるんだ」 という劇中での「セルフツッコミ」がないから、観た後にそういうツッコミをしたくなる。2015年(韓国公開2014年)現在ツケを払わされ、問題が表面化してい…

映画「あん」感想

「何者でもない私たちが生きる意味とは何か」 涙で銀座が沈んだ(©某フォロワーさん)。観たあとに、必ずどら焼きが食べたくなる上質な料理映画でありながら、人間ドラマもあり、日本独自の社会問題もしっかり描いている。闇を描くから光も際立つ。 まだインデ…