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東京映画帝国

”全映画は3つの部分に分かれる” 基本的にあらすじなし、ネタバレなし、映画館鑑賞作のみの感想[評価/批評]。適度な長さとわかりやすい言葉でのレビューとなることを心がけてます。(☆は最大5。3以上で傑作)

実話ベース

"幸せは空の上に" 「殿、利息でござる!」ネタバレなし感想レビュー

日本にもノブレスオブリージュ(富めるものの公共奉仕)があったんだ。 評判が良かったので鑑賞。「白ゆき姫殺人事件」「予告犯」の中村義洋監督なので期待して。(この流れで監督が時代劇やるのは意外だと思ったら、松竹発ではなく在仙台テレビ局の40周年記念…

<ルベツキが映像の未来を見せてくれた>「レヴェナント 蘇りし者」ネタバレなし感想レビュー

朝夕のマジックアワーだけで撮影し、人馬が駆け抜けるのを180度舐めるように追いかけ、アメリカ大陸の雄大かつ恐ろしさすら感じる大自然を見事に切り取り、お得意の超長回しもカマす、エマニュエル・ルベツキの撮影が素晴らしかった!(と監督もね) ドローン…

"教会は何でもできる" 「スポットライト 世紀のスクープ」ネタバレ無し感想レビュー

言わずと知れたアカデミー賞作品賞受賞作。豪華俳優陣で一定のレベルを超えているし既に多く語られている褒めポイントには概ね同意だけど、べた褒めばかりもつまらないのであえての変化球。 神父による児童への性的暴行、教会上層部の隠蔽。冒頭、警察署のシ…

「リリーのすべて」感想 "何を着ていようと、眠りの中で見る夢はリリーの夢よ"

最高だった。これが世界初の性別適合手術を受けた人の物語とか奇跡かよ。リリーの目覚めてしまうきっかけ、下着姿を見せた時の奔放な妻の最初の反応、彼女を書いた絵が思いがけず高反応で売れる、など「事実は小説より奇なり」と日記も残ってるだけあって実…

「マネーショート」感想 <なるほど、わからん>

絶対に安全と言われたアメリカの住宅ローンの崩壊を見抜き「暴落するほう」に賭けた男たちの話。 噂通り冒頭から「スティーブ・ジョブズ」「ヘイトフル・エイト」に匹敵かそれ以上に(やや専門的な)セリフ、セリフの応酬で体調や予習が万全でないと置いていか…

"音楽家は楽器、私はオーケストラを指揮する"「スティーブ・ジョブズ(2015)」ネタバレなし感想

メジャー感の少なかったアシュトン・カッチャー版とは違い、ユニバーサルスタジオ配給、レジェンダリー・ピクチャーズ製作のマイケル・ファスベンダー版。ついにジョブズ自伝映画の「真打ち」が来るかと思いきや、こっちの方が相当トリッキーで、一見さんお…

「ザ・ウォーク」感想 <テロか、アートか>

どこのレビューも手汗、手汗ってナンボのもんじゃいと思っていたけれど、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のロバート・ゼメキス監督作なら観ないわけに行かない。特に予備知識なく観たから、ワールド・トレード・センター戦でのワイヤー上の展開には「え…

「白鯨との闘い」感想 "地球は神からの預かりもの、望むようにしていいのだ"

クリス・ヘムズワースとロン・ハワード監督の「RUSH/プライドと友情」が好きだったので鑑賞。 捕鯨ネタって日本人的にはなんかノレないなーと思いながらも、中身は意外と何かと(神の名の下に)自己を正当化し、地球を我が物のように使う人間の傲慢さに警鐘を…

映画「ブリッジ・オブ・スパイ」感想 <規則を守ることがアメリカ人の証である>

"誰であろうと公正な裁判を受ける権利がある。そして、憲法に忠実であることが、アメリカ人がアメリカ人たる根源である。規則を守ることがアメリカ人の証である" "冷戦下スパイ交換の顛末"という性格上、わかりやすい娯楽性は薄いけど、法廷劇、人間ドラマ、…

「黄金のアデーレ 名画の帰還」感想 “私たちを忘れず、幸せを取り戻して"

オーストリアが誇る名画家クリムトが自身の伯母を描き、のちにナチスに奪われた絵画を取り戻すため、60年後老女が政府を相手に裁判を起こす実話映画。 挿入される第二次世界大戦中の悲劇的描写とは裏腹に、現代パートのウイットに富んだ老主人公と新米弁護士…

映画「エベレスト3D」感想

<保険会社の保障のギリギリまで、俳優はアシスタントなし、荷物も自力で運ぶ、実際にマイナス30度の高山でスタッフ共々、"命の危険"を感じながらの撮影> 上述の通りCGも極力使わず「本当に」命がけの撮影だったそうで、それならもうそれだけで満足。CGバリバ…

映画「日本のいちばん長い日(2015)」感想

<明治維新以来二度目の「奇跡のソフトランディング(無血開城)」はいかになされたか?> 東京大空襲、鈴木貫太郎内閣、原爆投下、聖断を受けて皆が息も絶え絶えで降伏と思いきや、必ずしもそんなことはなく、教科書にして数行の期間に超ギリギリ、爆発寸前のせ…

映画「アリスのままで」感想 <"予告で筋書きが読めるような"映画がなぜ評価され、賞を受賞しているのか?>

それを確かめるために鑑賞。食傷気味の難病モノではあるけど実際にALS闘病中だった監督作だけあって一味違った。”症状のショッキングさなどで泣かせの安易な盛り上げをしない”、”三幕構成だとか物語的なセオリーを無視”、”親切にすべてを描写しない"というよ…