映画「きみはいい子」感想 <抱きしめられてどうだった?>
「そこのみにて光輝く」の呉美保監督ということで鑑賞。
うーーん"今、社会に伝えるべきこと"を扱っているからといって、観客に一時間半ガマンを強いるように「映画的完成度」が低くていいとは思わないんだよなあ。「いやでも現実にはもっと深刻なことが起きていて、子どもたちがー」とか同情して"拾いに行く"のはなんか違う。ただそれでも前半のフラストレーションからのポスターの2シーンと、「台本無し」と噂のあるシーンにはグッときた。これのことか!
もっともっと演出とか構成で言いたいことはあるけど、作品上最大のツッコミどころには自身で「ラスト」にてアンサーをしバランス取っていたのは良かった。
フラストレーションの多い前半でもなんとか観ていられたのは、(監督のキャリアの積み上げがあって)尾野真千子と高良健吾という一級俳優は配することが出来たからこそか(「横道世之介」ファンは必見ですw)。そして前作に続き池脇千鶴がいい仕事で、圧倒的に太陽性のある母親役を演じている。さすが。
期待値が高かっただけに自分にはうーん。オリジナリティはあります。
"枯れ木に花を咲かせましょう"
☆3.0