映画「ミニオンズ」感想 <ピクサーじゃないからと食わず嫌いせずに>
観てよかった、楽しかった!
劇場でよく見るかわいいミニオンから興味が湧いて最近シリーズを追いかけたクチだけど。今まで確信犯的に脇役だった正体不明の「ミニオン」がついにメインに。前二作で誰もが感じていたミニオンとそのかわいい動きを「もっともっと見ていたい」というファンの願いを忠実に叶えている。またミニオンに会えると劇場内がミニオン愛に溢れているようだった!
物語は、前作の主人怪盗グルーに出会うまでの新しいボス探しの珍道中というストレートなもの。恐竜時代から1968年イギリスが舞台ということで史実とリンクした小ネタやギャグ、オマージュが満載、当時の世相やファッションも再現していて大人もニヤリと楽しめる。特にいつも紅茶を飲んでるような、アメリカ人から見た小バカにした感じのイギリス観が面白かった。あとエンドロールの最後の最後までぎっしり遊び心を忘れないスタッフに感服!(満を持してのミニオン主役映画に絶対に楽しんで作ってるのが伝わってくる!)
難点は前日譚としてはよくある、前日譚なのに色々インフレしてミニオンズが歴史の表舞台で活躍しすぎているということか。そこが気になった。シリーズ三作目らしくスケールのアップした終盤のアレには単純にテンションが上ったんだけどね。
大人も唸る”ビター”なメッセージとかテーマが全くなくても許せる、ただただ楽しいハッピーなバイブスに溢れた映画というのを久しぶりに観た。感動路線じゃない劇場版クレヨンしんちゃん的と言う人がいて納得。
でもこれらの感想は観客の「ミニオンリテラシーと愛」があってこその部分が大きいので、最低限一作目は観といたほうがいい。でもまだ追いつける。ピクサーじゃないからと食わず嫌いせずにぜひ。
☆4.0