東京映画帝国

”全映画は3つの部分に分かれる” 基本的にネタバレなし、映画館鑑賞作のみの感想[評価/批評/あらすじ]。適度な長さとわかりやすい言葉でのレビューとなることを心がけてます。(☆は最大5。3以上で傑作)

映画「キングスマン」感想

「"生まれの貧しさでは人生は決まらない" と言いたい。学ぶ意欲さえあれば変われるんだ。」「マイ・フェア・レディみたいに。」
 

「なんか最近、面白い映画とかないの?(ニヤニヤ)」

 

というたまにある知り合いからの雑なオーダーに、完璧にニヤニヤしながら答えられる映画。わりとノれた方の人です。

 

これは昨今の"辛気臭いスパイ映画”に対するカウンター的映画、つまりアメコミ映画における「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」そのもので、Classicalでありながら、Freshさもあり、現代的。そして非常にポジティブ、明るい。そりゃ大味な所もあるし、合わない人にはとことん合わないだろうけど、好きなことを貫き通し、"やりきった"マシュー・ヴォーン監督を責めることはできないと思う。それくらいギチギチに「映画への愛」と「映画の楽しさ」が詰まっていた。

 

最初から最後まで某スパイ映画やまさかの某スペースオペラ映画まで様々なリスペクト・オマージュに溢れていて、ニヤリと出来るポイント多数で最高だった。個人的には師匠に仕込まれたスパイガジェットをすべて駆使した少年漫画的ラストバトルがツボ。あとチンピラを本物の英国紳士に育てるというメインプロット自体が、007第一作のテレンス・ヤング監督とショーン・コネリーの関係から着想を得たと知ってさらにびっくり。(本当に監督が田舎者のショーンをレストランや紳士服店に連れて行き、紳士とは何たるか教えこんだそうだ。)

 

難点はメインテーマ曲が、あまりにアメコミ映画すぎてなんだかなーということ。と思ったら、モロにアメコミ映画音楽作ってる人なのか。

少なくとも良作以上であることは間違いなく、「賛否両論だなどうすっかなー」とか四の五の言わずにまず劇場で観るべき。あとから後悔するよ!

 

☆4.5

 


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