東京映画帝国

”全映画は3つの部分に分かれる” 基本的にネタバレなし、映画館鑑賞作のみの感想[評価/批評/あらすじ]。適度な長さとわかりやすい言葉でのレビューとなることを心がけてます。(☆は最大5。3以上で傑作)

「WE ARE Perfume WORLD TOUR 3rd DOCUMENT」感想 "Keep Climbing (今より上のさらに上へ向かって)"

新曲が出ればチェックする程度のライトファンだけど楽しめた、最高。

 

彼女たちが世界で戦う姿は、劇中に登場するデルタ航空の標語の通りだ。 有名歌手とはいえ、20代の女の子3人がひたむきに世界に挑む姿には不覚にも何度もウルっとしてしまった。ライブ面では数百キャパのハコのもっと形だけのツアーかと思いきや、米国含む各国ともに数千キャパの中規模ホールをぎっしり埋めているのに驚き!

 

構成がツアーの「現地風景・オフの様子、リハ、本番、次の地へ」と王道すぎるというのはやや物足りなかった。けど観終わって少し経つと、下手なことをせずに台湾、シンガポール、そして「カーズ」プレミアで訪れ、3人が世界公演を志した地ロサンゼルス、ロンドン、エンタメの本場ニューヨークが「ラスボス」、っていう世界ツアーの順番自体が右肩上がりで「エモーショナル」になっているわけだしシンプルでよかったなと。下積み時代の大変さとかツアーまでの背景も「THE説明パート」を設けず、世界ツアーの流れの中でのメンバーの会話にあわせてさりげなく紹介していたのがよかった。

 

 監督はこのシンプルな構成で、ライブやダンスではなく、3人のいつまでも気さくで謙虚な人柄、お互いを補い合う絶妙な関係性、最高を求めて常にライブを修正改良するプロフェッショナリズムと自己演出力の高さ、という「CDではわからない」「お人形(アイドル)ではない」3人を見せたかったのかなと思った。

 

そして各国で「ずっと待っていた!!!」と口を揃えるファンの熱狂と、感動と、敬意の入り混じった潤んだ眼差しを見てしまうと、もう構成がどうとか言えなくなってしまった。

 

 難点は「画質」はもう少し何とかならんかったのかなー。プライベート感があっていいともいえるけど、いまどきの劇場公開作でこれはちょっと。取り回し云々言うなら、画質面で全く問題ない一眼レフのムービーで撮ればいい訳だし。

 

 Perfumeのドキュメンタリーと聞いて気になった人は速やかに劇場の大スクリーン、大音響で観るべき。アバンタイトルのCG技術を駆使した圧巻のライブシーンは大スクリーンでこそ!

 

☆4.5

 


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