東京映画帝国

”全映画は3つの部分に分かれる” 基本的にあらすじなし、ネタバレなし、映画館鑑賞作のみの感想[評価/批評]。適度な長さとわかりやすい言葉でのレビューとなることを心がけてます。(☆は最大5。3以上で傑作)

「スターウォーズ フォースの覚醒」感想 <止まらない悲しみの業(カルマ)、この物語を続けるということはこういうことだった>

"歴史は繰り返さないが、韻を踏む"

 なんだ最高か。

上述の言葉のように、偉大な旧作のただの"繰り返し"もしくは"完全スルー"ではなく、一級のラッパーのように軽やかにリズムに乗りながら、絶妙なセンスで言葉を変えきちんと旧作にリスペクトを捧げて、物語を紡いでいたのが素晴らしかった。それでいて「あの人とあの人があれで」っていうわりと知っている人は知っている既知の展開を<どまんなか勝負>で観客とこの物語を「未来」に連れて行ってくれたJJエイブラムス監督、おつかれさま。あとは新三部作のトップバッターを務める監督の特権でスターウォーズの「良いところ」を先にごっそり持って行ったなーと。ずるいぞw、これこの後どうするんだろう(笑)

 

暗くなりがちな物語に明るさを与えてくれた主人公レイを演じるデイジー・リドリーの美しくも素朴さのある立ち居振る舞い・雰囲気、BB-8のなぜ上映前にあまり推さなかったんだというくらいのかわいさらしさはじめ、新登場人物(メカ)のキャスティングとキャラクターの絶妙さもよかった。劇場で歓声の上がったハン・ソロら旧キャスト陣の再登場の味わい深さは言わずもがな。(たしかディズニーに売却時だかにジョージ・ルーカス監督が出てくれるか?ってあらかじめ話通してたんだよね。)

 

難点として誰しも気になる「あのキャラクター」のスケールの小ささには苦笑。でもまだまだ新シリーズの序の口ということで寛大に、あえての今後の伏線だと思うことにしておこう。あと「007スペクター」ほどでないにしろ、次はコレ、次はコレという感じの「オマージュのスタンプラリー」になってるのは否めず、合わない人もいるかも。

 

要所、要所のポイント、全体のバランスともに「これしかない」という感じでテンション上がったし、監督の「未来志向」のメッセージに乗れたのは間違いないんだけど、ただこの「物語」を続けるということは、また一作ごとに何かを失い、悲しみとともに旅を続けるということで、「本当にこれ(続編製作)がよかったことなのか?」という思いも沸々と湧き上がってしまっている自分もいる。

 

少しでも思い入れのある人は、「踏み絵」と言われるとてもキャッチーなネタバレを踏む前に、ネットを遮断し可及的すみやかに観に行くことをおすすめします。その踏み絵に悲鳴をあげている人もいるようだけど、新三部作世代の自分としては一緒に未来に行けそうです。

 

☆4.5

 


Star Wars: The Force Awakens Trailer (Official)