東京映画帝国

”全映画は3つの部分に分かれる” 基本的にネタバレなし、映画館鑑賞作のみの感想[評価/批評/あらすじ]。適度な長さとわかりやすい言葉でのレビューとなることを心がけてます。(☆は最大5。3以上で傑作)

2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「ザ・ウォーク」感想 <テロか、アートか>

どこのレビューも手汗、手汗ってナンボのもんじゃいと思っていたけれど、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のロバート・ゼメキス監督作なら観ないわけに行かない。特に予備知識なく観たから、ワールド・トレード・センター戦でのワイヤー上の展開には「え…

「白鯨との闘い」感想 "地球は神からの預かりもの、望むようにしていいのだ"

クリス・ヘムズワースとロン・ハワード監督の「RUSH/プライドと友情」が好きだったので鑑賞。 捕鯨ネタって日本人的にはなんかノレないなーと思いながらも、中身は意外と何かと(神の名の下に)自己を正当化し、地球を我が物のように使う人間の傲慢さに警鐘を…

「ピンクとグレー」感想 "人が本当に分かり合えるなんてことはないんだよ"

原作者のNEWS加藤シゲアキ君はよく宇多丸師匠のタマフルに出ていて、しっかりとした映画ファンなのを知っていて、それでも「ジャニーズによる芸能界モノ小説が原作かー」と侮ってた。けど意外にも期待値を超えて、鑑賞後もズーンと後に残り色々考えてしまう…

「イットフォローズ」感想 <指に中途半端なタトゥーをしちゃうような頭の軽い女の子に何か起きても何も感じない>

某所で激賞されてたからかなり期待してたけど、普通のホラー映画の域を出ない映画だった。 怖さだけの、特にドラマのないホラーは嫌いな人なので、事前情報でも出ている「アレをするとアレに追いかけられる」以上のことが見えてこなかったのは残念。モチーフ…

映画「ブリッジ・オブ・スパイ」感想 <規則を守ることがアメリカ人の証である>

"誰であろうと公正な裁判を受ける権利がある。そして、憲法に忠実であることが、アメリカ人がアメリカ人たる根源である。規則を守ることがアメリカ人の証である" "冷戦下スパイ交換の顛末"という性格上、わかりやすい娯楽性は薄いけど、法廷劇、人間ドラマ、…

映画「母と暮らせば」感想 <戦中、戦後を知っている映画監督があと何人いるだろう>

評判がいいのと「小さいおうち」から再びの山田洋次監督&黒木華出演ということで観てきた。 まずこの超ベテラン監督が、お話の下敷きにサラッと「長崎、キリスト教、原爆」っていう誰しも言わないようにしてるネタをぶっこんできたのはすごいなと(笑)「日…

映画「クリード チャンプを継ぐ男」感想 <その名に誇りを持て>

ロッキーシリーズの大ファンという監督の作品だけあって「アポロの子がボクサーに、あのロッキーがトレーナーになる」というファンならシビれる設定が最高。完全にアップデートされた定番の「ランニングシーン」「ニワトリ追いかけトレーニング」など入れこ…