東京映画帝国

”全映画は3つの部分に分かれる” 基本的にネタバレなし、映画館鑑賞作のみの感想[評価/批評/あらすじ]。適度な長さとわかりやすい言葉でのレビューとなることを心がけてます。(☆は最大5。3以上で傑作)

2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

映画「ピッチパーフェクト」感想

<エンタメの国の青春部活ムービーが面白くないわけがない> アカペラ映画という事である程度のダサさを覚悟していたけどそんな事はなく、きちんと「マッシュアップ」とか現代的な要素がmixされていて、(デフォルメはあるだろうけど)アカペラ大会もテレビ番組…

映画「アリスのままで」感想 <"予告で筋書きが読めるような"映画がなぜ評価され、賞を受賞しているのか?>

それを確かめるために鑑賞。食傷気味の難病モノではあるけど実際にALS闘病中だった監督作だけあって一味違った。”症状のショッキングさなどで泣かせの安易な盛り上げをしない”、”三幕構成だとか物語的なセオリーを無視”、”親切にすべてを描写しない"というよ…

映画「トゥモローランド」感想

"センスオブワンダーにあふれていた。もっとトゥモローランドにいさせてくれ!" 「シンデレラ」につづいて、ユーモアや笑いもありながら嫌味なくほぼストレートにディズニーのテーマを伝えてる、「正しくまっとうに万人向け映画(子供に観せたい!映画)」だっ…

映画「マッドマックス 怒りのデス・ロード」感想

正直、ノレませんでした。 4DXにて鑑賞。今や子供向けアニメ、アメコミ実写映画でもしっかりしたものが多い中、キャラの描き込みとかお話の筋、背景説明、シーンの整合性をほぼ無視の「アクションのド派手さ」だけで押し切れる時代ではなくなっていると思う…

映画「海街diary」感想 <そして家族に>

後から原作は途中まで読んだ。あれがこうなるとは。マンガ原作を”トレース”しようとして失敗する映画が多い中、原作にあるコミカルさに引っぱられずに物語のエッセンスを捉えて是枝印にうまく"作り変えていた"のはさすが。 日本家屋を活かす薄味かつ上品な絵…

映画「予告犯」感想 <ただのネット炎上モノではない>

漫画原作というエクスキューズはあるけど、意外にもタイトな感じで予告のネット炎上がどうのというのを超えた「現在進行形の社会問題」や「無償の友情」というテーマがあって面白かった。まさか鑑賞後シンブンシを被った四人組がこんなに愛おしく見えるよう…

映画「国際市場で逢いましょう」感想

「たしかに発展はしたけれど、今おれ達はじーさんたちの世代のツケを払わされて酷い目にあってるんだ」 という劇中での「セルフツッコミ」がないから、観た後にそういうツッコミをしたくなる。2015年(韓国公開2014年)現在ツケを払わされ、問題が表面化してい…

「ロスト・リバー」感想 <アメリカンドリームの潰えた街の悪夢、怪奇譚>

ライアン・ゴズリングはこんなこと考えてるのか…。妖しくて怖くて夢に出てきそうな世界観だけど心地よい。 ご存知「ドライヴ」「ブルーバレンタイン」のライアン・ゴズリング初監督作。初監督でありながら、今まで一緒に仕事をしてきたスタッフ、キャスト結…

映画「あん」感想

「何者でもない私たちが生きる意味とは何か」 涙で銀座が沈んだ(©某フォロワーさん)。観たあとに、必ずどら焼きが食べたくなる上質な料理映画でありながら、人間ドラマもあり、日本独自の社会問題もしっかり描いている。闇を描くから光も際立つ。 まだインデ…