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”全映画は3つの部分に分かれる” 基本的にネタバレなし、映画館鑑賞作のみの感想[評価/批評/あらすじ]。適度な長さとわかりやすい言葉でのレビューとなることを心がけてます。(☆は最大5。3以上で傑作)

"愛はすべてを解決するけど、愛が壊すこともある"「ビューティー・インサイド」ネタバレなし感想

評判がすこぶるいいので鑑賞。アジア映画は見逃すとレンタルなかったりするからなー。

 

「目覚めるたびに毎日顔が変わってしまう男の恋」というのはタイムリープモノっぽい。自分はそういうの大好きなんで一気に引き込まれた。SFチックなネタと恋愛、洒落たタッチという点では、みんな大好き「アバウト・タイム」に近い感じかな。でもあくまでファンタジーに終始したそれとは違い、一見荒唐無稽な話を地に足をつけて大真面目かつ緻密にやりきっていたのでラブストーリーなんだけど、男が観ても普通に楽しめた。

 

物語としては奇をてらわずオーソドックス、ただ中盤以降のある展開には「そこを突くか、たしかになー!」とそのリアルさには唸らされた。(これぞ韓国映画のあなどれなさだな。普通に"甘く"終わってくれてもよかったんだぜ…)

 

主人公を韓国の人気俳優21人を含む123人!の俳優が演じるだけあって、その演技の競演にまったく飽きず、これは数こそ正義、数の暴力(笑)、「海にかかる霧」のおっちゃん船員役の人もいるし、韓国映画好きの人はもっと楽しめそう、本当に唯一無二だわ!東芝インテルのCMが原案なのに、すごいのを韓国に撮られちゃったなー。そして123人の主人公に対するヒロイン、ハン・ヒョジュの存在感も負けず劣らず、とてもかわいらしく、美しい!

 

あとスシとかイス?とか日本ネタが多くて素直に嬉しい。カルチャー面では好きでいてくれてるのかな。そして我らが上野樹里の登場が思いのほか良い場面で「おー!!ここでくるか!」とびっくり、やや浮いてる感もふくめて納得の演技。ただ難点は他の人も書いている通り、重要シーンであからさまに「イケメン俳優」ばかりでなんだかなー。イケメンならいいのかよ!って思っちゃう。ま、とんでもない容姿の日もあったはずでその辺の扱いが甘かったかな。

 

あと、主人公の職業柄多く出てくるオートクチュール家具など美術や撮影、衣装のセンスがとてもよく画面の隅々までオシャレで綺麗だったので、ミニシアターではなく大スクリーンで観たかったなー。

 

韓国映画の名品がまた一つ。その一言。

 

☆4.5

 


映画『ビューティー・インサイド』日本オリジナル予告編


The Beauty Inside Full Version

元ネタ。